妊婦さんにとって、赤ちゃんの胎動は、赤ちゃんが元気に育っていることを確認することができる、とても嬉しい反応のひとつです。
妊婦さん本人しか感じることができない赤ちゃんからの大切なメッセージなので、日々の変化に敏感に感じ取りたいものですね。
ここでは、胎動について、また、逆子との関係をまとめてみました
参考になさってください。

逆子と胎動について

逆子の赤ちゃんは、足が子宮口のほうに向いているため、妊婦さんが胎動を感じる場所は、頭を下にした正常な胎位(頭位)の赤ちゃんとは異なります。
頭位では、胎動(足をばたつかせた時)は、おへそ周辺、お腹の上の方で感じることが多く、痛みを伴うことはほとんどありません。

おへそよりもかなり低い位置での胎動は、逆子(骨盤位)である可能性が高くなります。
赤ちゃんの足が体の真下辺りにある場合、膀胱や子宮口の辺りを元気よく蹴られることもあるようです。

また、妊娠後期になり、肋骨や胃の近くをグッと押される感覚がある時は、赤ちゃんの頭が上にきている可能性があります。
足のように激しい動きではないので、赤ちゃんのお尻かなと思うかもしれませんが、逆子の場合、肋骨の下辺りに赤ちゃんの頭があります。

赤ちゃんが自由に動き回ることができる妊娠28週頃から30週あたりまでは、逆子になったりもどったりの状態で、最終的には自然に正常な位置(頭位)になることも多いですが、32週を過ぎるとお腹の中のスペースに対して胎児の体の占める割合が大きくなるので、自力で回転するのが難しくなってきます。
妊娠37週くらいまでになると逆子の割合は約3%にまで減るようです。

胎動の位置などから逆子かもしれないと心配になり、逆子体操を取り入れる方もいるかもしれません。
しかし、本当に逆子かどうかわかる前の自己判断で逆子体操をすることは止めておきましょう。
逆子ではなかった場合や、やり方を間違ってしまうと、逆に逆子になってしまったり、体に負担がかかってしまい、マイナスになってしまう可能性もあります。
妊娠中、何か少しでも疑問があれば、医師に相談してみましょう。

逆子の時の胎動

赤ちゃんが逆子であるかどうか、胎動の変化で分かることもあります。 逆子の時の胎動についてまとめてみました。
以下のような胎動がある場合、赤ちゃんが逆子になってしまっているかもしれません。

  • 膀胱を蹴られたような感じがする。 逆子になってしまった赤ちゃんの足の近くには、妊婦さんの直腸や膀胱があります。そのため、赤ちゃんがキックすると、直腸や膀胱のあたりが刺激されます。肛門や下腹部が痛くなったり、トイレが近くなったり、尿漏れをすることもあります。
  • おへそ周辺では胎動を感じない。 赤ちゃんが正常な胎位であれば、足をばたつかせた時に、おへその周辺で胎動を感じることができます。
  • 脇腹がモゾモゾ動く感じがする。
  • 子宮の下のほうに動きを感じる。
  • 立ち上がった時に恥骨に痛みを感じる。
  • お腹が張りやすい。 胎動によるお腹の張りは、すぐにおさまるようであれば問題ないと言われています。お腹の張りに伴って出血や痛みがある場合や横になっても張りがおさまらない場合はかかりつけの医師に相談しましょう。

逆子が直る瞬間はどんな感じ?

赤ちゃんが逆子になってしまったら、一日も早く直ってほしいものですが、逆子が直る瞬間、直ったことが分かるものなのでしょうか。
実際に逆子が直った瞬間が分かった先輩ママの体験には、以下のようなものがありました。

  • ソファに座ってのんびりしている時に、胎動が激しくなってグルンと回って元に戻った感じがした。 (赤ちゃんが動いた時はかなり痛かった。)
  • 横向きに寝ている時、お腹にすごい衝撃があった。後日健診に行ったら逆子が戻っていた。
  • 特に何もしなかったけど、健診の時に戻っていた。いつ直ったのかまったく分からなかった・・・。
  • 夜寝る前に逆子体操をやって、それから横になってしばらくすると、お腹がぐる~んと動いて元に戻った感じがした。
  • 張ったことがなかったのに、急にお腹が張るようになったのでじっとしていた。その後の健診で逆子が直っていたので、その時に逆子が直ったのかもしれない。

以上のようなことから、胎動を感じるタイミングは、

    1. 横になっている時
    2. 就寝前
    3. 入浴中の順に多いようです。

妊婦さんが忙しい時よりも、ゆったりとリラックスした状態のほうが赤ちゃんは動きやすいようですね。

そもそも胎動って何?

そもそも「胎動」って何なのでしょう。 赤ちゃんが体を動かして妊婦さんの子宮にぶつかった時、妊婦さんが感じる赤ちゃんの動きが「胎動」です。
赤ちゃんが小さいうちはあまり感じられませんが、赤ちゃんが大きくなってくると力も強くなり、妊婦さんのお腹の内側を押されるような痛みを感じることもあります。

胎動を感じるのはいつ頃から?

胎動は、妊娠が分かってしばらくしてから感じられるものですが、実際にはいつ頃から感じられるものなのでしょうか。胎動について、まとめてみました。

妊娠2~4か月

赤ちゃんはまだ小さく、ほとんどの妊婦さんは胎動を感じることはありません。
胎動かと勘違いする間隔の一つに、妊娠初期に感じるポコポコとした感覚がありますが、これは妊娠中に分泌される黄体ホルモンがきっかけでたまる「ガス」の動きだと言われています。
赤ちゃんは小さいながらも成長とともに少しずつ動き始めているので、妊婦さんが胎動を感じられなくても、エコー検査で赤ちゃんが動いている様子を確認することができます。
場合によっては、じっとしていると小さな胎動を感じられることもあるようです。
妊婦さんの体形、腹壁の厚さ、羊水の量などに違いがあるため、胎動を感じ始める時期には個人差があります。痩せ型の人は太っている人よりも胎動を感じやすいと言われています。

妊娠5~7か月

妊娠中期になると赤ちゃんの骨格や手足の筋肉が発達してきて、胎動が感じやすくなってきます。5か月の頭(妊娠16週ごろ)に初めての胎動を感じる妊婦さんが多いようです。
赤ちゃんが活発に動き始めると、子宮内で手足を伸ばしたり、転がったり、子宮の壁に当たったりし、胎動を感じるようになります。
16週~28週にかけて赤ちゃんの頭が下に下がり始めますが、この頃の30~80%の赤ちゃんは逆子とされていますので、逆子であってもあまり心配いりません。

妊娠8~10か月

妊娠後期になると赤ちゃんはすっかり大きくなり胎動も大きくなります。
妊娠8~9ヶ月(30週前後)に入るころになると、胎動がお腹の外から見てもわかるようになります。
赤ちゃんは、まだ羊水の中で動けるくらいの大きさなので、お腹の中を自由に動き回ります。
赤ちゃんの胎動の動きで、今赤ちゃんがどっちを向いているか、この動きは足の蹴りだな、といったことが、妊婦さんは分かるようになります。
妊娠34週ごろが最も激しい胎動のピークだと言われています。 胎動を通じて赤ちゃんが元気な様子が伝わってくるのはうれしいものですが、胎動の現れ方には個性があり、中にはとてもおとなしい赤ちゃんもいますので、エコー検査や妊婦健診で問題がなければ、たとえ胎動が少なくても心配はいりません。
ただ、いつもより胎動の回数が少なかったり、胎動を感じる場所が違うなど、いつもと様子が違うと感じるようであれば逆子になってしまった可能性もあるので、早目に医師に相談してみましょう。

臨月になると、子宮は出産準備に入るために段々と下がり、胎動の位置も下がっていき、赤ちゃんが動くと恥骨あたりに痛みを感じることがあります。
胎動が激しい時は妊婦さんにとっては大変辛いものです。
辛い時は無理せず、横になるなど、出来るだけ楽な姿勢を取るようにしましょう。
赤ちゃんの頭が骨盤に固定されてくると次第に楽になってきます。

胎動の種類(赤ちゃんはお腹の中で何をしているの?)

5か月ごろから感じられるようになる胎動ですが、赤ちゃんのどのような動きが胎動として感じられるのでしょうか。
お腹の中の赤ちゃんは、次のようなかわいい動きをして、胎動として妊婦さんに伝えています。

キックやパンチ

赤ちゃんが手や足の曲げ伸ばしをしている時の動きです。
赤ちゃんが大きくなってくるにつれて、お腹がボコッと動くことがあります。
これは、赤ちゃんが手でパンチをしたり、足でキックしているのです。

ローリング

赤ちゃんがお腹の中でゴロンと体を回転させるような動きです。
赤ちゃんが大きくなってくると、この動きは減ってきます。

しゃっくり

お腹の中の赤ちゃんがしゃっくりをしていると「ピクピクッ」と規則的なリズムを感じることができます。
長い時には30分近く続くこともあり、不安になるかもしれませんが、心配はいりません。
しゃっくりは赤ちゃんの横隔膜がけいれんすることで起こります。
この横隔膜のけいれんは、産まれてから肺で上手に呼吸ができるように練習していると言われています。
ちなみに、赤ちゃんのしゃっくりは、頭位の場合はへその下、下腹部に感じるといわれていますが、逆子の場合は位置が少し上に変わり、へその上辺りで感じることが多いといわれています。
ただし、胎児はお腹の中を動き回るものなので、しゃっくりの位置から逆子を判断することはできません。
しゃっくりは、「健康に育っている証」という程度に留めておきましょう。

おしっこ

お腹がプルプル震えるような動きをすることがあります。
これは赤ちゃんがおしっこをした後、プルプルと体を震わせる動きをするためです。
排出されたおしっこは羊水に変わります。妊娠中期以降の羊水は実はほとんどが赤ちゃんのおしっこなのです。
妊娠時期が進むにつれ、赤ちゃんは羊水を飲んだり排出したりを繰り返すようになります。
羊水を肺にまで取り込んで、生まれてからの肺呼吸の練習や準備を、またおしっこを出すことで、腎臓機能を発達させているのです。

指しゃぶり

指しゃぶりは生まれた赤ちゃんがするもの、というイメージがありますが、お腹の中にいる時から始めています。
生まれてからすぐに母乳を飲めるように練習している?とも言われています。

上記以外にも、赤ちゃんは外の世界に出るその時まで、成長と進化を繰り返しています。
外の世界で生きるための訓練を一生懸命に準備しながら、赤ちゃんはお腹の中で暮らしているのです。

胎動があまり感じられなくても

赤ちゃんの胎動が少ないと、少し不安に思うかもしれませんが、週数が少ない場合には、赤ちゃんが起きている時間が短いことが影響しているかもしれません。
また、妊婦さんが起きている時に、赤ちゃんも起きているとは限らず、妊婦さんが寝ている間に赤ちゃんが活動していることも多いのです。
臨月になると赤ちゃんの胎動がかなり活発になり、特に妊婦さんの睡眠中に起きる胎動は、安眠妨害となってしまいうほどで、胎動によってよく眠れなくなってしまうことが、妊婦さんの悩みの種になるくらいです。
一説によると、妊婦さんが感じる胎動というのは、赤ちゃんの動きの40%ぐらいだとも言われています。
お母さんが忙しく動いている時、家事をしている時、何かに集中している時などは気が付ないこともよくあることです。
胎動を感じないから赤ちゃんが動いていないではなく、気づいていないケースも意外に多いのです。

胎動を感じやすい時間帯はいつ?

「夜眠る時に胎動が激しい気がする」という妊婦さんが、意外と多いと思います。
赤ちゃんは夜活動するものなのか?と思われる妊婦さんもいるかも知れませんが、そうではありません。
妊婦さんが活動している昼間の時間帯は、妊婦さんの体が動いたり、揺れたりするので、比較的おとなしくしていることが多いです。
また、妊婦さんが仕事などをしている時は、妊婦さんの脳や体に栄養や酸素が優先的に流れます。
妊婦さんの脳や体への供給が最低限になる就寝後に、赤ちゃんにたっぷり血液が流れて、赤ちゃんが元気に動き回るようになるのです。
妊婦さんが寝ていても、赤ちゃんは眠っているわけではないのです。
赤ちゃんの脳の発達に伴って、最終的には40分の睡眠サイクル(20分寝て、20分起きてというサイクル)を刻むようになります。

胎動と性別の関係は?

「胎動が激しいから、男の子が生まれるのではないか?」と思われることがあるかもしれません。
昔はエコーなど医療機器を使った検査などなかったので、生まれるまで赤ちゃんの性別は男の子、女の子、どちらか分からなかったですよね。
そういうこともあって、 お腹が前に突き出るようになったら男の子、 お肉を食べたくなったら男の子、 妊婦さんの顔つきが、きつくなったら男の子、だとか・・・ いろいろと迷信のような話もあります。
今では性別はエコーの検査ではっきりとわかりますから、迷信はあくまでも迷信として捉えておく程度にしましょう。
胎動が激しいから活発な男の子、と連想する人もいますが、胎動を激しく感じていた妊婦さんでも、実際は女の子だったという人もいます。
反対に、胎動がおとなしかったけれど、男の子だったという人もいるのです。
胎動が激しい、そうでもないなどで性別は分かりません。
妊婦さんが胎動をどう感じるか、妊婦自身の感じ方にもよりますし、赤ちゃんの動きと性別には明確な関連はないのです。

胎動は赤ちゃんからのメッセージ

赤ちゃんがお腹の中で動くのは、生まれてくるための準備運動だと言わています。
目をキョロキョロさせたり、あくびをしたり、胎動では感じ取ることの出来ない動きも含まれています。
手足を動かしたり、体を回転させたり、胎動が活発なのは赤ちゃんが元気で成長している証拠です。
胎動によって、お腹の赤ちゃんが元気であることを一生懸命に知らせているのです。
妊婦さんは、赤ちゃんが全身で表現して伝えてくれるメッセージを受け取ったら、お腹を撫でてあげたり、名前を呼んだり、日常のあいさつや、毎日の出来事を話しかけてあげるなどして、赤ちゃんに優しく答えてあげましょうね。
妊娠中にしか体験することのできない、赤ちゃんとの大切なコミュニケーションです。

この記事を書いた【逆子治療専門レジーナ鍼灸院】について

逆子患者様に対して、治療院独自の《逆子改善プログラム》の施術を行っています。
この《逆子改善プログラム》は、古来から伝わる伝統的な鍼灸による逆子治療と、当院の約20年ほどの臨床経験からつくりだしたもので、逆子の改善は、91.3%の高い改善率となっています。
施術は、アラフィフ世代の経験豊富な女性鍼灸師が、マンツーマン対応で丁寧におこなっています。

逆子でお困りでしたら、一日でも早く《逆子改善プログラム》をスタートさせていくことが必要です。
一日でも遅くなると、逆子がどんどん直りにくくなってしまいます。
《逆子改善プログラム》は、6回コースで承っておりますが、逆子が直った後は、逆子の再発予防のための施術に切り替えていきます。

当院の《逆子改善プログラム》では、本格的なお灸を行います。
他の鍼灸院では、簡易式のお灸を行うところも多いようですが、簡易式のお灸では逆子は直りにくいのでお気をつけください。

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