逆子が直る瞬間
妊婦検診で「逆子になっていますね」と診断を受けたら、妊婦さんは気が気でなくなってしまうと思います。
“いつ逆子になったのだろう?”
” 何がいけなかったのだろう?” などと、自責の念にかられることもあるかもしれません。
それと同時に、
“逆子を直す方法は?”
” 逆子が直る瞬間って、分かるのか?” といった疑問もでてくると思います。
逆子を克服した先輩妊婦さんが、どうやって逆子を直したか、逆子が直る瞬間が分かったのか、など、経験談を踏まえながら、まとめていきます。
逆子の一般的な知識
赤ちゃんの姿勢
赤ちゃんが生まれてくるときは、頭から生まれてきます。
お腹の中で頭を下に向けた姿勢を頭位といい、出産するために大切な姿勢です。
妊娠初期・中期は赤ちゃんが小さく、子宮の中には動き回るのに十分な空間があるので、赤ちゃんはくるくる回り姿勢が定まりません。
しかし妊娠後期になると、お腹の中の赤ちゃんが大きく育ち、重力の影響もあり、一番大きく重い頭が下を向く頭位の姿勢に落ち着きます。
しかし、何らかの原因で赤ちゃんの頭が上や横にある逆子になることがあります。
医学的に正しくは、骨盤位、横位、斜位などと、赤ちゃんの向きによって名称がつけられていますが、「逆子」と一括りで言い表すことが一般的です。
妊婦の半数が逆子を経験
逆子と診断されても、必要以上に神経質になる必要はありません。
逆子について、さまざまなデータがありますが、妊娠中期の赤ちゃんの30~50%が骨盤位で、一時的でも逆子と診断されたことがある妊婦さんは実は50%近くいるようです。
妊娠後期になって徐々に赤ちゃんの頭が重たくなると、自然に体が回転し、赤ちゃんは頭を下にした状態で骨盤に固定されていきます。
33週頃に帝王切開が決定
しかし、妊娠8ヶ月(特に妊娠30週以降)に入っても逆子が治らない場合、医師や助産師から逆子体操などを勧められることがあります。
かつては、妊娠36週になっても逆子の時には、赤ちゃんの体勢によって自然分娩(経腟分娩)と帝王切開、どちらで出産するか検討されていましたが、逆子の状態で自然分娩(経腟分娩)を行うことはリスクを伴うため、近年では33~34週頃の検診で逆子である場合、38週頃に帝王切開を行う計画出産の日程が決められてしまいます。
実際に逆子の状態で出産する確率は5%前後です。
逆子になってしまった妊婦さんに伺うと、
●とにかく帝王切開が怖い
●お腹を切られるのがイヤだ
●帝王切開した後の回復ができていないうちから育児をすることは大変
●出産日を楽しみにしていたので、今さら日にちを変えられたら困る
●まだ日にちがあると思って用意ができていない
など、さまざまな思いがあるかもしれませんが、妊婦さんと赤ちゃんが、より良い状態で出産を迎えることができることが何よりも大切なので、逆子と診断を受けたら、自然に任せるだけでなく、逆子を直すためのケアをなさってみてはいかがでしょうか。
逆子が直る瞬間
赤ちゃんが逆子になってしまった妊婦さんの関心が強い、「逆子が直る瞬間が分かるのか?」ということですが、ほとんどの方が、知らない間に逆子が直っていた、ということが多いようです。
もちろん、赤ちゃんがグルリと回り、逆子が直った瞬間がハッキリ分かったと言う妊婦さんもいますが、多くは、赤ちゃんが蹴る位置や、しゃっくりをする位置が変わったことで、もしかして直ったかも?と思い、病院で検診を受け、直っていたことが分かった、という妊婦さんが大半です。
赤ちゃんが逆子だと、膀胱の方(恥骨の方)が蹴られるので、頻尿になる妊婦さんもいるのですが、逆子が直ることで頻尿がおさまり、直ったと気づく妊婦さんもおられます。
逆子を直すには?
逆子を直す方法には、どのような方法があるのか、ご存知でしょうか。
逆子体操 赤ちゃんの背中側を上にして寝る 鍼灸治療 声をかける 外回転術 などの方法があります。
逆子はいつまでに直す?
一般的に、妊娠34週以降は赤ちゃんが大きくなり、赤ちゃんが自由に動き回転する余地がなくなってしまうため、34週位が赤ちゃんが自然に逆子を直すことができる、ギリギリのラインと考えられています。
それ以降でも、稀に、自然に逆子が直ることもあり、妊婦さんの子宮内の状態や、赤ちゃんの大きさなどには個人差があるので、あくまでも目安として考えてください。
逆子のままだとどうなるの?
- 妊娠32~36週 逆子がまだ直る見込みはあります。
直らない可能性も考えて、帝王切開を考慮する時期です。 34~35週頃に、手術の予定日を決める病院もあります。 - 妊娠37~38週 だいたいこのあたりで予定帝王切開の準備に入ります。
一般的には37~38週に帝王切開が行われるケースがほとんどです。 - 手術・入院 病院に入院し、帝王切開の手術直前まで赤ちゃんの状態をチェックします。
この時点で治っていれば、経膣分娩に切り替えます。
逆子が直った瞬間は、何をしていた時?
逆子が直ったという実感があった先輩妊婦さんに、逆子が直った瞬間、何をしていた時か、教えてもらいました。
- 逆子体操中
- 医師に指示された赤ちゃんの背中側を上にして寝ていた時
- 医師の指示と逆にして寝ていた時
- ソファにすわってのんびりしていた時
- 入浴中
- ウォーキング中
リラックスして、くつろいでいるような時に、逆子が直ることが多いようですね。
就寝時に、赤ちゃんの背中側を上にして、赤ちゃんが頭からダイブして回転するように指示される医師が多いようですが、なかなか直らないな…と、たまたま反対側を下にして寝ていたら、直った、という人もいました。
逆子といっても、さまざまなタイプの逆子があるので、例えば、横位のような逆子のタイプの場合には、寝る姿勢を決めずに楽な姿勢をとって寝るのが良いかもしれませんね。
逆子が直る瞬間はどんな感じ?
逆子が直ったという実感ですが、具体的には、どのような感覚なのか、先輩妊婦さんに話を伺ったところ、次のような感覚を教えてもらえました。
- 今までにない動き方をした
- グニョグニョ~!グルルル~!と動いた
- 不思議な動き方をした
- 何かが出てくるかも…と思うような動きをした
- ものすごく痛かった(今までにないくらい胎動が大きかった)
逆子が直った妊婦さんがしていたこと
逆子が直った先輩妊婦さんは、逆子を直すために、どんなことをしていたのか。先輩妊婦さんに行っていたことを教えてもらいました。
- 医師に指示された向きで寝る 赤ちゃんが逆子だと、医師から、横向きで寝る姿勢を指示されることがあります。 横向きに寝てリラックスすることで、赤ちゃんが動きやすくなります。
横向きで寝る姿勢は、医師から、赤ちゃんの背中側を「上にして寝る」と指示される場合、「下にして寝る」と指示される場合、両方のケースがあるようで、赤ちゃんの位置やへその緒の状態、そして、医師の判断により、寝る姿勢は実は決まっていないようです。
横向きに寝る時は、下になる足を延ばし、上になる足は股関節、膝関節を曲げた「シムズ姿勢」がおすすめです。
抱き枕やクッションを上側の膝の下にあてるなどすると、より楽な姿勢となります。
また、後述する「逆子体操」の後に行うと、より効果的と考えられています。 - 逆子体操
逆子体操は、いわゆる体操ではなく、逆子に効果的な肢位(ポーズ)をとることを言います。 逆子体操には2種類あります。
①胸膝位:床にひじと膝をつけて、お尻を高くする姿勢(四つん這いでも良い)
②ブリッジ法:仰向けに寝て、枕やクッションなどをお尻の下に入れ、お尻を高くした姿勢 さらに、ブリッジ法の発展形で、仰向けで壁等に体を足から沿わせていき、最終的に、お尻を上げる姿勢や、普通の逆立ちや三点倒立を行っても良い。
逆子体操を行う上での注意点は、お腹が張りやすくなる人もおり、逆子体操をしてはいけない場合もあるので、逆子体操を行う前に、必ず医師の許可を得てから行うようにしてください。 - 鍼灸 鍼やお灸でツボを刺激し、赤ちゃんが活発に動き、逆子を直すのを促します。
鍼灸は、鍼灸院で国家資格を取得した鍼灸師に施術を受けた方がより効果的ですが、ドラッグストアでお灸を買えば、自宅でもお灸を行うことができます。
その際は、鍼灸師に正確なツボの位置を教えてもらい、刺激していくことが望ましいです。 鍼灸施術中に胎動が活発になる妊婦さんが多いですが、施術の後、何時間か後に、赤ちゃんがグルンと回ったという話をされる先輩妊婦さんもいます。 - ツボ押しやツボマッサージ 鍼灸で刺激するようなツボに、一日に何度か優しく押したり、マッサージをする。 ツボ押しやツボマッサージを行い、体を温め、血行を良くしてから、逆子体操をするとより効果的です。
- 足をドライヤーで温める 妊婦さんはお腹が大きくなってくると、鼠径部が圧迫され下半身の血流が悪くなってきます。
自覚がなくても下半身が冷えている妊婦さんはとても多いです。
下半身の血液はお腹を通って心臓に戻っていきます。下半身が冷えているとお腹の中も冷えてしまうので、温めることが大切です。
ドライヤーは、広範囲を簡単に温めることができるので、気が付いた時に手軽にできますね。 - お腹の下の方にカイロを貼る 赤ちゃんは温かい方に頭を向けるのではと考える人もいます。
お腹に直接貼ることは避けた方が良いですが、下着や腹帯の上から、貼って試してみるのも良いかもしれません。 - 張り止めの薬を飲んでいた 妊娠中、切迫流産、切迫早産が心配されるときに、お腹の張り止めが処方されます。
一般的に処方される張り止めは「ウテメリン」、「リトドリン」、「ズファジラン」といった薬です。
「ウテメリン」、「リトドリン」どちらの薬も、成分は同じ「リトドリン塩酸塩」です。
子宮の筋肉内にある交感神経に働きかけて、子宮収縮を抑えます。
張り止めとしての効果が非常に高いのが特徴で、開発されてから早産になる患者が劇的に減ったといわれています。 - 毎日お腹をさすりながら声をかける 「頭はこっち、足は上だよ」、「出てくる時に楽なように、頭はこっちだよ」などと赤ちゃんに優しく声をかけたり、音楽をかけるのも良いですね。
声を出して優しくさすり話しかけることで、妊婦さん自身もリラックスして、お腹の張り感が緩和され、赤ちゃんも動きやすくなります。 毎日、時間があるときに、繰り返し声かけをする妊婦さんが多いようです。 - 歩くことでリラックス 歩くことで自然な呼吸を意識し、自律神経のバランスが整ってきます。
赤ちゃんは頭が重いので、歩いている間に胎動が起こり、自然に頭が下に行ったのではという妊婦さんもいます。
なかなかリラックスできず、体のどこかに無意識に力が入っている場合が多いです。
散歩でも、買い物でも、短い距離でも良いので、歩いて全身の筋肉をほぐし、リラックスすることで、体全体の血流を促進することがきます。
体調が良い時に歩き、気分転換できた翌日に、赤ちゃんが蹴る位置が変わっていたという妊婦さんもいます。 - 階段の昇り降り 歩くのと同じように、血流改善、リラクゼーションができます。
歩くより下半身を大きく動かすので、より効果的かもしれません。
下半身の筋力、体力がつくことで、自然分娩の場合には、安産になるとか、産後の肥立ちが良くなるとも言われていますが、体調が良い時に、ほどほどに行うことが大切です。 - 床の拭き掃除、ハイハイ歩き 逆子の時は、昔の人は逆立ち、床拭き掃除、赤ちゃんのハイハイ歩き(8の字に行うと良い)などをして、逆子を直したそうです。
なかなかハードな対処法ですが、今でもその方法を試す方もいます。 もちろん、お体の調子を十分に考慮した上でされているのでしょうが、体を動かすことで血行が促進されることと、床拭きやハイハイ歩きは、お腹を下にして少しでも空間を作り、赤ちゃんが動きやすい環境をつくる、ことを目的としていることなのでしょう。 - その他、スクワット、骨盤ほぐし、胡坐(あぐら)、などで、お腹の緊張をほぐす。
股関節を柔らかくする。
お腹が大きくなり、鼠径部が圧迫され、お腹自体が固くなりがちです。
関節を動かすことで、血流を促進することになります。 お尻が冷たいと感じ、自分の手で軽くもんだりさすったり。
出来ることを色々と試していくうちに、逆子が直っていきます。 - 冷たいもの飲まずに温かい飲み物を飲む 冷たいものを食べたり飲んだりすると、お腹や体が冷えがちです。温かいものを食べたり飲んだりすると、お腹や体が温まります。
赤ちゃんが少しでも動きやすいように、お腹の環境を整えてあげることが大切です。
妊婦さんがお腹を冷やしたり、子宮の筋肉を緊張させないためには、妊婦さん自身が普段からリラックスし、無理せずに体調を整え、体をあたためてストレスを避けることが必要です。
赤ちゃんは自分の居心地を一番よく分かっていて、その姿勢が一番居心地が良いから、あえて「逆子」になっていることもあるのです。
「逆子」だからと必要以上に心配しなくても、赤ちゃんは元気に育っています。
逆子を直す努力をいろいろ試みても、へその緒の状態、骨盤が狭いなど、色々な理由でどうしても逆子が直らないこともあります。
自然分娩で産みたい妊婦さんの気持ちもおありかと思いますが、赤ちゃんが一番安全で元気に生まれてくることを優先し、出産まで、できることを試してみてください。
この記事を書いた【逆子治療専門レジーナ鍼灸院】について
逆子患者様に対して、治療院独自の《逆子改善プログラム》の施術を行っています。
この《逆子改善プログラム》は、古来から伝わる伝統的な鍼灸による逆子治療と、当院の約20年ほどの臨床経験からつくりだしたもので、逆子の改善は、91.3%の高い改善率となっています。
施術は、アラフィフ世代の経験豊富な女性鍼灸師が、マンツーマン対応で丁寧におこなっています。
逆子でお困りでしたら、一日でも早く《逆子改善プログラム》をスタートさせていくことが必要です。
一日でも遅くなると、逆子がどんどん直りにくくなってしまいます。
《逆子改善プログラム》は、6回コースで承っておりますが、逆子が直った後は、逆子の再発予防のための施術に切り替えていきます。
当院の《逆子改善プログラム》では、本格的なお灸を行います。
他の鍼灸院では、簡易式のお灸を行うところも多いようですが、簡易式のお灸では逆子は直りにくいのでお気をつけください。
東京都港区北青山3-3-4栄屋ビル6階
●『外苑前』駅より徒歩3分
●『表参道』駅より徒歩5分
ご予約をお待ちしております。
お問合せもお気軽に!
1日も早く逆子を直しましょう!